社会に還元することで、
共に栄える
「人類の進歩と調和」をテーマに、1970年3月15日から半年間、大阪・千里丘陵で開催されました。
しかし、創業者の想いは変わりませんでした。
なぜ、「常識はずれ。」と言われながら、出展に踏み切ったのか。
「社会からいただいた利益は社会に還元することで、共に栄える」
この考えがあったからこそ、創業者は熟慮の末に、中小企業のパワーを世界へアピールすべく出展を決意しました。
タカラベルモントを育ててくれた業界への恩返しとして、世界に挑むふさわしい舞台へ──。こうして、「常識はずれ。」ともいわれる、私たちの挑戦がスタートしました。
大阪万博とは
1970年3月15日から9月13日までの
183日間、大阪・千里丘陵で
日本万国博覧会(大阪万博)が開催。
「人類の進歩と調和」をテーマにアジア初かつ日本で最初の国際博覧会であり、
77か国の参加のもと期間中の入場者は6,421万人の規模を誇りました。
現在、大阪万博の跡地は整備され、
万博記念公園として人々に親しまれています。
1970/01
美しく生きる
喜び
パビリオンのコンセプトは、
「美しく生きる喜び」
大阪万博に出展したパビリオン「タカラ・ビュー
ティリオン」の名前は、当時の事業の中核で
あった
をかけ合わせた造語から命名しました。

コンセプトは「美しく生きる喜び」。
私たちタカラベルモントの変わらぬ想いです。
この想いのもと、パビリオンでは未来の理美容サロンや歯科クリニックを提案し、未来の美や健康を表現することになりました。
異彩を放った、
新進気鋭のクリエイターの活躍
パビリオンの設計を担当したのは、建築家の黒川紀章さん。当時の日本で盛んだった建築運動「メタボリズム」を提唱し、頭角を現し始めていました。
さらに、展示スタッフのユニフォームはデザイナーのコシノジュンコさん、内装デザインはイラストレーターの横尾忠則さん、音楽は作曲家の一柳慧さん、照明は照明デザイナーの石井幹子さんが担当。当時いずれも20代〜30代と、時代の最先端を行く若きクリエイターたちのエネルギッシュなパワーが当社の展示を彩り、後に他社に負けない異彩を放つパビリオンが完成することになるのです。

建築運動「メタボリズム」の実践
メタボリズム※──、それは「建築の新陳代謝」。
この思想を体現したのが、当社のパビリオンでした。これまで誰も見たことがない未来の建築を表現した斬新なデザインは、世間の注目を浴びることになります。

※メタボリズムとは 生物学用語の「新陳代謝」に由来し、社会や人口の変化に応じて有機的に成長する都市・建築を目指す運動。今日でいうサステナビリティの思想にも通じる概念。





1970/02
成功への鍵
一番乗りでできた
パビリオン
所蔵:(株)黒川紀章建築都市設計事務所
1969年11月15日、完工式開催の様子
「建築の新陳代謝」を体現するパビリオンの建築に、創業者は何より早さにこだわりました。
ジャングルジム状の鋼管ユニットをプレハブ方式で組み上げ、そこにステンレス製のカプセルをはめ込むという、極めてシンプルかつ合理的な構造により、現場での施工はわずか7日間。
圧倒的なスピードで最初に“完成したパビリオン”として、取材が殺到することに。
「パビリオンを、どこよりも早く完成させれば、必ずメディアは注目する」という創業者の読みはまさに的中しました。
単独出展の中では最小規模だったものの、来館者は約350万人を突破し、当初想定の3倍という大きな反響を呼びました。
Architect
建築家
黒川紀章氏
愛知県出身。東京大学大学院で丹下健三に学び、メタボリズムを提唱して国際的評価を確立。中銀カプセルタワー(東京)をはじめ世界で活躍し、文化功労者顕彰を受けた20世紀を代表する建築家。2007年没。
1970/03
未来の美と
健康の世界を
さらに、創業者の「万博出展を、理容・美容業貢献の一助にする」という考えのもと、期間中、最新のヘアショーなどさまざまな
イベントを開催し、訪れた人を魅了しました。

- ・パビリオン名
- タカラ・ビューティリオン
- ・コンセプト
- 美しく生きる喜び
- 施工
- 竹中工務店
- 敷地面積
- 1,000㎡
- 建築面積
- 298.1㎡
- 延床面積
- 1,237.6㎡
- 構造
- 鉄骨造 地下1階・
地上4階建て - 完工日
- 1969年11月15日
国内外のVIPも次々に来訪
連日2万人を超える来館者が詰めかけ、会場には長蛇の列ができました。
期間中は皇太子(現・上皇陛下)や佐藤栄作総理大臣、フランスを代表する
デザイナーのピエール・カルダン氏など、国内外のVIPも当社パビリオンを
訪れました。
最小規模の単独出展でありながら、その存在感は会場でも際立っていました。

時代を彩る
「100人の花嫁」の美しい大行進
「万博出展を、理容・美容業貢献の一助にする」という目的のもと、日本美容界のパイオニアといわれる山野愛子さんらのサポートを受け、100人の花嫁パレードを開催。十二単からウェディングドレスまで、多彩な衣装に身を包んだ100人の花嫁が登場。会場を埋め尽くした観衆は、息をのむような美の光景に、ただ見惚れるばかりでした。


1階
「未来の生活フロア」
未来の家庭生活を提案。ステンレス製のキューブ状カプセルを展示スペースに、そのフレームの中に納まるように近未来的なキッチンや応接間を表現しました。
1階 - 2階 - 3階 - 地下1階


カプセルホテルの原型に
カプセルを組み込んだ斬新な未来建築は、黒川紀章さんがデザインを手がけた世界初のカプセルホテルとして1979年に開業した「カプセル・イン大阪」につながったといわれています。
カプセル・イン大阪
ホテル5階は一部張り替えなど
行っているが、カプセルは当時のまま。宿泊することもできる。
住所:大阪府大阪市北区堂山町9-5
場所:東梅田駅から徒歩約7分

2階
「未来のおしゃれフロア」
未来の理美容サロンや歯科クリ
ニックなどを提案したフロア。
「バラ色の部屋」と名付けられたサロン空間など近未来的な機器や空間を表現しました。
1階 - 2階 - 3階 - 地下1階


横尾忠則さんが
制作したオブジェ
ほかのカプセルと同じ高さ、幅のオブジェ。大きく開かれた口の中を覗ける仕掛けになっていました。
3階
「ショーフロア」
理容・美容業界のことをもっと多くの方に知っていただきたいという思いから、回転ステージを設置したショーフロアにて連日
ヘアショーを開催しました。
1階 - 2階 - 3階 - 地下1階

地下1階
「地下劇場」
レーザー光線や12個の球体
スクリーンに映し出されるオリジナル映像「天国と地獄」を、上下回転する椅子に座って鑑賞。このフロアの音楽を手がけたのは、前衛音楽で知られる一柳慧さん。映像のテーマを音楽で表現しました。
1階 - 2階 - 3階 - 地下1階


1970/04
時代への挑戦
「タカラ・ビューティリオン」を闊歩し、訪れた人たちを
ガイドした女性たち
パビリオンで来館者の目を引いたのは、展示
スタッフがまとうユニフォームでした。茶色の長袖ニットに同色のパンツを合わせ、上からミニスカートを重ねるという、斬新なデザインのパンツスタイルです。
機能的でありながらも、美しいシルエット。
手がけたのは、世界的デザイナーのコシノジュンコさんです。当時、世界的な人気モデルだったツイギーの影響でミニスカートが大流行していたにも関わらず、あえてパンツスタイルのユニフォームを提案したことを彼女はこう振り返ります。
「これからの時代は、女性たちもどんどん社会に出て活躍するようになる。まさに“挑戦だった”」と。
展示スタッフの女性の中には、「パンツ」を初めてはく人もいましたが、とても着心地がよいと評判のユニフォームでした。
Designer

デザイナー
コシノジュンコ氏
デザイナー。大阪府出身。22年間パリコレクション参加。NYメトロポリタン美術館、北京など世界各地でショーを開催。文化功労者顕彰。大阪・関西万博シニアアドバイザー。2025年には、文化勲章を受章。
© TAKARA BELMONT Corp. All Rights Reserved
2022年6月
出展参加表明
2025年4月13日から184日間にわたり開催された「大阪・関西万博」は、『いのち輝く未来社会のデザイン』をテーマに、大阪湾に浮かぶ人工島・夢洲にて行われました。
こと。
大阪ヘルスケアパビリオンとは
“REBORN”をテーマに、「リボーン体験ルート」をメイン体験とし、400超の中小企業・スタートアップの週替わり展示や、未来の食文化、エンターテイメント等、多彩な内容で構成。当社はミライのヘルスケアゾーンに出展参加しました。
- 施工
- 竹中工務店
- 敷地面積
- 約10,500㎡
- 延床面積
- 約9,800㎡
- 建物規模
- 地上2階建て
2025/01
宇宙時代の
美を
コンセプト
Quantum Leap
for Beauty World
~量子飛躍する美の世界へ~
情報があふれる社会で、自身の心と向き合い
「本当の美しさとは?」を問うことは容易ではありません。とくに近年では“宇宙での暮らし”を見据えた事業が拡大し、25年後には、当社が扱う“美しさ”の考え方=固定概念も大きく飛躍しているかもしれません。
なぜ、宇宙時代なのか
現在、世界では宇宙空間での人間の社会的営みを見据えた開発が進んでいます。
日本でも2050年は宇宙が身近になり、さまざまな固定概念が大きく変わり、とくに当社の事業に関わる「美しさ」の定義は飛躍的に進化していると考えられます。
ビューティカード
Quantaum Leapとは
連続線上にないジャンプを意味します。
事業や技術の成長というのは、右肩上がりの直線のように伸びていくわけではなく、突然、飛躍的にジャンプすることがあります。当社にとっては、1970年の大阪万博への単独出展が飛躍的に事業を成長させるきっかけとなりました。
タカラベルモントの展示ブースのコンセプト「Quantum Leap for Beauty World~量子飛躍する美の世界へ~」は、少し先の誰もが予測できる未来ではなく、展示を通じて「美という固定概念に問いをたて、飛躍的に成長する場や機会でありたい」という強い想いから決定しました。







2025/02
真の美を問う
宇宙を思わせる
多面的な
立体構造の
インスタレーション
自己との対話を通じ、
真の美を考える
展示ブース
374個全て
異なる形の多面体で
「多様な社会」を表現
最初のイメージパーツ。
折り紙よりも複雑な折り方で、広げると多面体に変化
山出美弥先生
骨組みからアクリルパネルのはめ込みまで全て手作業
提供:(株)博展
宇宙での活用も期待されている「インフレータブル構造」から着想
立体感のある特徴的なブースデザインは「インフレータブル構造」から着想を得たものです。
インフレータブル構造とは、空気で膨らませて形をつくる軽量構造のこと。
展示ブースのコンセプトと
デザインを手がけたのは、コミュニティ・デザイナーで、立命館大学政策科学部で教鞭を執る山出美弥さん。宇宙建築にも精通しています。
立体感のある特徴的なブースデザインについて彼女は、「バラバラの形が集まってひとつの空間をつくり上げるさまを、人間の社会になぞらえたかった」と語ります。
それぞれの多面的なピースは反射し、ブースでは見る角度によって、異なる色やデザインが浮かび上がる。
何を美しいと感じ、心惹かれるかに正解はない。自分の「美」を見つけてほしいという想いがブースには込められていました。
ブースは、合計374個もの異なるクリスタル(多面体)を組み合わせて制作しています。
Community
Designer

コミュニティ・デザイナー
山出美弥氏
岡山県出身。立命館大学政策科学部准教授。ZERO GRAVITY DESIGN代表。2014年大阪大学博士号(工学)取得、2020年名古屋大学大学院環境学研究科助教を経て、2024年から現職。専門は建築計画、都市計画、まちづくりなど。
2025/03
美の世界
完成したブースでは、多様な社会を表現するために、見る角度に
よって色が変化する空間を演出。“キラキラ美しく光る”展示ブースはSNSで話題になり、子どもから大人までたくさんの来館者でにぎわいました。

- ・展示名
- 量子飛躍する美の世界
- ・コンセプト
- Quantum Leap
for Beauty World
~量子飛躍する美の世界へ~
私たち一人一人が持つ美の原石。研磨する日々の中で、未来を照らす輝きが生まれる。それは、固定概念に問いをたて多面的な視点で美の意味を見つめ直すこと。
- 施工
- 博展
- 面積
- 約40㎡/ブース
- 完工日
- 2025年3月

「真の美」を問う展示
宇宙に見立てた空間で、自分と向かい、美を問い直す。情報があふれる社会だからこそ、じっくりと自身の心と向き合う展示を展開しました。

思考を深める
カードをお届け
展示ブースでは、「真の美」を考えるヒントが散りばめられたデジタルコンテンツに誘う「ビュー
ティカード」を12万5,000部配布しました。

2025/04
ミライへの光

展示ブースを案内するスタッフが着用する
ユニフォームは、世界的デザイナーのコシノ
ジュンコさんによるデザインです。1970年の大阪万博以来、55年ぶりとなる二度目のコラボ
レーションが実現しました。
デザインはヘアから始まる、
コシノジュンコさん流
スケッチ
「55年前は挑戦、今回は実験」
未来をまとうユニフォーム
ユニフォームのデザインは、東京都内にあるアトリエから生まれました。スケッチは、洋服ではなく、“ヘアスタイル”から描いていくのが
コシノジュンコさんのスタイルです。
スケッチに描かれていくのは、展示ブースが表現する多様な社会の象徴である多面体をモチーフにした、アシンメトリーで立体的な帽子。
そして、瞬く間に全体像が仕上がっていき
ました。
「ミライは常に見えない、想像の世界。55年前のデザインは挑戦だったが、今回は実験」
そう語った言葉には、時代を超えて進化し続けるデザインに向けた姿勢が込められて
いました。
まるでオートクチュール
職人技が光る
唯一無二のユニフォーム
デザインの完成後は、試作を重ねながら、細部まで検証を繰り返すプロセスへ。
展示ブースの象徴である多面体を思わせるピースを重ね合わせ、一つひとつ丁寧に、立体的に仕立てていきます。その工程は、まさにオートクチュール。わずか数mmの違いが全体の印象を大きく左右します。緻密な調整と手仕事の技が積み重なり、唯一無二のユニフォームが仕上がりました。
ジェンダーも世代も超えて、
展示と響き合うユニフォーム
ついに完成したユニフォームのコンセプトは
「性別や年齢の枠を超えた、宇宙時代にふさわしいジェンダーレスなデザイン」。コシノジュンコさんは、「建築あってのユニフォーム」という考えのもと、展示スタッフがブースに立ったとき、空間と自然に溶け合うことを大切にされた
そうです。
この言葉通り、ユニフォームは展示ブースの象徴である立体的なフォルムを衣装へと昇華させ、シルバーカラーは未来へ差し込む光を表現しています。また、「服にとって大切なのは心地よさ」と語るように、軽やかな素材を採用し、
驚くほど軽く、ハリのある着用感になって
います。
半年間、展示ブースに立ち続ける“まとう人”への配慮まで、ユニフォームには行き届いて
いました。
万博展示ユニフォーム、
ついにファッションショーで
初披露
コシノジュンコさんとの
再タッグ、
ユニフォームを
開幕1か月前に発表
ユニフォームお披露目の舞台は、大阪・タカラベルモント本社向かいのTB‐SQUARE Osaka。この場所で、ファッションショー形式で
ユニフォームは華やかにベールを脱ぎました。
大阪・岸和田市出身で、半世紀以上にわたり多彩なジャンルで活躍を続けるコシノジュンコさんによるデザイン発表とあって、関西のメディアが殺到。大きな注目を集めました。
さらに、人気女性誌『anan』(マガジンハウス)の表紙にユニフォームが採用。1970年創刊の同誌は、創刊当時にコシノジュンコさんがイラストを寄せていたというこ゚縁もあり、55年の時を超えた象徴的な共演が実現しました。
『anan』カバーの衣装に採用
1970年『anan』創刊号に寄せられたコシノジュンコさんのイラストが縁で、創刊55周年号の2025年4月2日発売では、当社ユニフォームが本誌スペシャルエディション版のカバー衣装に採用。また万博特集として、コシノジュンコさんや当社ブースの魅力もご紹介いただきました。
Designer

デザイナー
コシノジュンコ氏
デザイナー。大阪府出身。22年間パリコレクション参加。NYメトロポリタン美術館、北京など世界各地でショーを開催。文化功労者顕彰。大阪・関西万博シニアアドバイザー。2025年には、文化勲章を受章。




万博
レガシーを
未来へ
万博への出展は、
終わりではなく、はじまり。
タカラベルモントにとって、1970年大阪万博への出展は「挑戦」。
そして、2025年の大阪・関西万博の
大阪ヘルスケアパビリオンへの出展は「実験」でした。
この場所で生まれた、かけがえのない想い、価値、体験。
それらを私たちにとっての「万博レガシー」として未来へつなぎ、
次なる飛躍の“種”へと育てていきます。

人々が宇宙へ向かう時代。
だからこそ、地球とどう共生するかが問われています。
循環する思想で、未来をつくる。
「THINK CIRCULAR for SPACE AGE(宇宙時代の循環思考)」
万博レガシーは、ここから進化します。
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